映画女優鳳千代子（おおとりちよこ）の最初の夫笛小路泰久（ふえこうじやすひさ）が、軽井沢のプールで死体となって発見された。
千代子の二番目の夫で新劇俳優の阿久津謙三は、その数ヶ月前に不慮の事故で落命。
そして今度は、千代子の三番目の夫、洋画家の槇恭吾が殺害される。
この事態に、千代子の現在の恋人飛鳥忠煕（あすかただひろ）は、金田一耕助に調査を依頼するのだが・・・・・・。
書下し長篇探偵小説全集（講談社）の一冊として一九五五年に執筆予告、その後長期にわたる中絶期間を経て、七四年、堂々完成。
横溝ブーム到来の中で、作家として見事復活を遂げた著者渾身の大作！
（カバーより引用）

【収録作品】

仮面舞踏会

付録資料
　作者のことば（「宝石」昭和37年6月号）
　一杯亭綺言（「小説推理」昭和49年8月増刊号）
　私のベスト10　第7位（「真説金田一耕助・10」毎日新聞・日曜くらぶ、昭和52年1月16日）
　金田一耕助との対話（朝日新聞・昭和54年6月30日）
　特別インタビュー「戦後探偵小説の歩み」（その2）
　　　　by 大坪直行（「宝石」元編集長・経心会代表取締役）・原田裕（講談社元編集長・出版芸術社社長）・浜田知明（聞き手）

解説 by 浜田知明