03 幻の探偵雑誌B「シュピオ」傑作選 (カバーデザイン・丸尾靖子) |
「シュピオ」の前身雑誌である「探偵文学」は、昭和10(1935)年に、同人誌として創刊され、実験的な試みを重ねながら、次第に誌面を充実させていった。 さらに、「シュピオ」と改題し、大衆娯楽雑誌から、真の専門雑誌を目指し、孤軍奮闘する。 軍靴(ぐんか)の音が高まりつつある時代、探偵小説隆盛期の最後の雑誌に、情熱を注いだ作家たちの意地と息遣いが伝わってくる。 (カバーより引用) |
【収録作品】 まえがき by ミステリー文学資料館 探偵小説隆盛期の掉尾を飾った「シュピオ」 by 山前譲(やままえ・ゆずる・推理小説研究家) 暗闇行進曲ダークマーチ(「探偵文学」1935年6月号) by 伊志田和郎(いしだかずお) 執念−くちづけ綺談−(「探偵文学」1935年11月号) by 荻一之介(おぎかずのすけ) 長篇連作探偵小説「猪狩殺人事件」 「猪狩殺人事件」(一) by 覆面作家 → 小栗虫太郎(おぐりむしたろう) 「猪狩殺人事件」(二) by 中島親(なかじましたし) 「猪狩殺人事件」(三) by 蘭郁二郎(らんいくじろう) → 別名・三浦純一(みうらじゅんいち) 「猪狩殺人事件」(四) by 大慈宗一朗(だいじそういちろう) 「猪狩殺人事件」(五) by 平塚白銀(ひらつかはくぎん) 「猪狩殺人事件」(六) by 村正朱鳥(むらまさしゅちょう) → 別名・常盤元禄(ときわげんろく) 「猪狩殺人事件」(七) by 伴白胤(ばんはくいん) → 別名・伴代因(ばんだいいん) 「猪狩殺人事件」(八) by 伊志田和郎 「猪狩殺人事件」(九) by 荻一之介 「探聖」」になり損ねた連作(「探偵文学」1936年9月号) by 小栗虫太郎 愛読者各位へ「謹告」(「探偵文学」1936年12月号) 宣言(「シュピオ」1937年1月号) by 海野十三(うんのじゅうざ あるいは うんのじゅうぞう)・小栗虫太郎・木々高太郎(きぎたかたろう) 白日鬼(「探偵文学」1936年10月号〜「シュピオ」1937年1月号・3月号) by 蘭郁二郎 夜と女の死(「シュピオ」1937年7月号) by 吉井晴一(よしいせいいち) 柿の木(「シュピオ」1938年4月号) by 紅生姜子(べにおしょうこ) → 別名・宮野叢子(みやのむらこ) 街の探偵(「シュピオ」1938年4月号) by 海野十三 獅子は死せるに非ず〔終刊の辞に代えて〕(「シュピオ」1938年4月号) by 小栗虫太郎 終刊の辞(「シュピオ」1938年4月号) by 木々高太郎 休刊的終刊〔シュピオ小史〕(「シュピオ」1938年4月号) by 蘭郁二郎 「シュピオ」の光と翳 by 若竹七海(わかたけななみ) 当時の探偵小説界と世相 「探偵趣味」総目次 by 山前譲(編) 「探偵文学」「シュピオ」作者別作品リスト by 山前譲(編) 湖泥(再『鬼火』抄録)1937年5月号 by 横溝正史 お問合せ1937年6月号 by 横溝正史 上諏訪三界1,937年11月号 by 横溝正史 |