ニューギニアの最奥部、ジャングルにおおわれた高原地帯は、世界でもまれに見る悪条件の土地だ。
毎日18時間以上もドカ雨が降り、毒蛇やヒルが棲むこの地に、文明と隔絶されて原始食人族が生活を営んでいる。
彼らは新石器時代そのままに、酒も、神様も、もちろんお金も持たないかわりに、憂いの表情も持たない・・・・・
不便だが平和そのものの彼らの社会で得た著者の体験は、文明社会に暮らす私たちに、人間の生き方への根源的な問いを発せずにはおかない。
食生態学者にして探険家、好奇心旺盛な西丸さんの興味尽きない食人種紀行。
（カバーより引用）